新しい家に入ると、暖房もつけていないのに暖かくて静かに感じる。でも、実家に帰るとストーブをつけないと寒くて仕方がないということはありませんか?
それには家屋の床や壁に入っている断熱材、窓ガラスが大きく関わっているからなのですが、家全体の断熱リフォームをすると数百万円は当たり前のようにかかってきますよね。
そのため、生活する部屋だけをリフォームすることが多いのです。
中でも最も空気の流れる場所としてわかりやすいのが窓ガラスであり、1日で簡単に終わる工事が「窓を変える」というリフォームになります。
内窓か複層ガラス、どちらの方が良いのか見ていきましょう。
内窓と複層ガラス…どっちが断熱効果が高い?
寒い日は窓ガラスやアルミサッシが結露しますよね~。
エアコンをつけていても窓に近づくと寒かったり、窓を閉めていてもひんやりした空気が流れてきたり…その冷気をシャットアウトすることが断熱に繋がります!
窓の断熱リフォームのうち、効果が高い順に並べると以下のとおりになります。
内窓+複層ガラス>内窓(複層)のみ>内窓(単板)のみ>複層ガラスのみ
基本的には複層ガラスに変えるよりも、内窓を付ける方が効果が高いです。掃き出しの窓ガラス1間分であれば、まず10万円もかからないでしょう。
なんで内窓の方がいいの?
引用:ykkap.co.jp
内窓の枠はアルミサッシではなく、寒冷地で広く普及している樹脂窓がほとんどです。
窓ガラスを複層ガラスに変えたところで、サッシ枠のアルミ部分の冷たさは全く変わりません。そのため、複層ガラスに変えても枠の部分は結露しますし、そこからひんやりとした空気が伝わってきてしまうというわけです。
外の温度は厚い壁よりも、そのほとんどが窓から伝わってきます。外気と室内の暖かい空気を分けるためには、外と室内との間に空気層を作ることが大切です。
樹脂の内窓は既存の窓との間に大きな空気層を生むだけでなく、室内の暖かい空気を逃がしにくくなります。樹脂枠の結露はかなり起こりにくいですね。
また、内窓のガラスを断熱効果の高い「Low-E複層ガラス」にすれば、効果はさらに高くなります。(金額も高くなります!)
内窓のデメリットとは?
私はYKKの内窓「プラマードU」を取り付けることがありますが、デメリットは窓を開ける手間が増えて面倒なことです。
また、内窓をつけるだけのスペースがあるかどうかという点も注意ですね。窓枠の奥行きがない中窓で、ふかし枠を取り付ける余裕もない場所には簡単に設置は出来ません。
私は販売店なので基本的にサッシの手配のみ、下地処理が必要な場合はプロの大工さんに頼みます。金額は高くなってしまいますが、職人さんならなんやかんやと綺麗に施行してくれます。まずは最寄りの業者に取り付けられるかを聞いてみると良いでしょう。
ガラスを変えるよりも、内窓を優先的に付ける!
窓の防音対策も断熱対策と同じ!
外の騒音に対する防音対策も断熱対策と同様です。
音の侵入口もほとんどが窓からです。ガラスから通り抜けるよりも、アルミサッシの振動やサッシの隙間から音が入り込んできます。また、特殊な現象により、複層ガラスの種類によっては1枚ガラスの防音性能と全く変わりません。
そのため、窓の二重化で気密性をあげることで音の侵入を軽減することができます。
音楽活動をしたいなら別ですが、普通の防音対策なら内窓をつけることで大きく変わることでしょう。
本当に変わるかな?と少々不安な方もいましたが、後日話を伺うと取り付けしてよかった!と言われることも多いのが内窓です。さらに言うと、窓ガラスを全て複層ガラスに変える方が、内窓を取り付けるより値段が高くなることも。
断熱でも防音でも、内窓は皆さんが思っていたよりもかなり優秀だったのです!