「せっかく窓を複層ガラスに変えたのに、相変わらず窓がベタベタ・・・」
そんな経験はありませんか?結露対策にとガラスに入れ替える人も多いのですが、実は複層ガラスは”結露しにくい”というだけで、それだけで結露を防げるわけではないのです。
複層ガラスなのに結露するんですけど・・・?という方のために、結露とガラスの種類について解説していきましょう。
複層ガラスでも結露する?
はい、複層ガラスでも結露はします。
室内の湿度や外気との温度差など、様々な要因で窓の結露は発生します。そのため、結露を100%完全に防ぐというのは難しいものです。
ですが、窓の断熱性能を高めることで結露防止をすることは可能です。室内の暖かい空気と、外の冷たい空気が干渉しにくい窓であればいいのです。結露しにくい窓ということは、断熱効果の高い窓ということにもなります。
というわけで、ガラスの結露防止効果に優劣をつけると以下の通りです。
真空ガラス>Low-E複層ガラス>複層ガラス>>単板ガラス
(Low-E複層ガラスとは、複層ガラスの中間層に金属膜を張った断熱性が高いガラスのこと)
大きく分類してもガラスにはこれだけの種類があります。
複層ガラスともなれば空気層の厚み、空気層にアルゴンガス(熱伝導率が低い空気)を入れるかどうか、真空にするかどうかによっても変わってきます。
「複層ガラスなのに結露する!」という方の場合、おそらくスタンダードな乾燥空気入り複層ガラスでしょう。もしも「真空ガラスなのに結露する」というのであれば、部屋の湿度が高すぎないか、室内環境の見直しが必要です。
結露はガラス周りのアルミサッシにも!
引用:http://www.gracelandhome.jp/ghome/archives/1383
結露が発生する場所は、窓ガラスだけでなくアルミサッシもです。
窓ガラスを変えても、アルミ部分の結露は全く防ぐことが出来ません。アルミフレームは熱を伝えやすいため、少しの気温差があればもう結露したい放題なのです。
この結露を改善するためには、アルミサッシを樹脂サッシに変える必要があります。
ただ、既存のアルミ枠を樹脂窓枠に交換してしまうよりは、樹脂サッシの内窓を取り付ける方が結露・断熱・防音など全ての面において効果がより期待できるのでオススメです。単純に窓が一枚増えるわけですから、当然ですよね。
近年、新築の窓には複層ガラスが標準化してきており、それにプラスして内窓を取り付ける家も増えてきています。もちろん、内窓のガラスを複層ガラスにすることも可能ですよ。ちなみに樹脂の熱伝導率は、アルミの約1000分の1と言われているようです。
自宅の窓が1枚ガラスで、これから結露対策をする予定なのであれば「内窓設置」→「複層ガラスに交換」の順番で行うことをオススメします。
しかし、2回開けるのが面倒といった理由から内窓をつけたくないという方も少なくありませんので、その場合は真空ガラスにすることでガラスへの結露は抑えられるでしょう。