最近はとても便利な電動工具が揃っていて、道具さえ持っていればプロに頼まなくても、市販品を買わなくても自分で作れてしまうことが増えてきました。
しかし、「安い電動工具を買ったらすぐ壊れた」という声は少なくありません!
私はお店でマキタの電動工具ならたくさん売ってきましたし、研修を何度か受けたこともあります。マキタの商品を取り扱ってきてわかるのですが、マキタの電動工具って本当に良いものばかりなんですよ。
安物買いの銭失いとならないために、綺麗に仕上げるために、DIYでも一流メーカーの製品で揃えたいところです。仕事でも簡単な工事なら自分でやってきたこともあり、電動工具がどんなものかというのもある程度は知っているつもりです。
それに自分の力で何かを作り上げるDIYは、やってみると案外楽しいんですよねー。
ということで、今回は電動工具の購入に悩んでいる初心者向けに、玄人の方でも満足して使える電動工具を抜粋して詳しくご紹介します!
目次
DIYにおすすめの電動工具
引用:マキタカタログ
DIYにおすすめの電動工具を “優先して揃えたい” と思う順に紹介していきます。
どこでも使える充電式インパクトドライバー!
これがなくては何も始まらない!
ネジ締めや穴あけ作業はすべての基本ですからね。趣味のDIYでも仕事で工事をやっている人でも、コレを持っていない人はいないんじゃないでしょうか。電動のドリルにはたくさんの種類がありますが、一番基本となるのはインパクトドライバーです。
使う材料が木材ではなく金物だったとしても、鉄工ドリルで穴を開けられますし、ドリルタップというものを使えばネジ山を加工することも出来ちゃいます。
インパクトドライバーも昔は軽作業向けかプロ向けかって感じでしっかりと分かれていましたが、今はスライド式10.8VのDIYに使いやすいタイプも販売されています。
この新しいタイプは軽くて安くて程よくパワーもあるという、まさに「家庭用プロ商品」と言えるものだと思います。インパクトドライバーはバッテリーが標準で2個付きなので、充電式の電動工具を揃える際に最初に購入しておきたい一品です。
本格的にやるなら18Vのインパクトを!
プロ顔負けなくらいどんな作業でも本格的にやって、充電式の工具を揃えていくつもりなら18Vのバッテリーをオススメします!
というのも、10.8Vシリーズはまだ新しいので電動工具の種類が少ないからですね。10.8Vはどうしても18Vに比べてパワーが劣るので、恐らくこれからも「ディスクグラインダー」や「草刈り機」などは販売されないんじゃないかなと思います。
18Vは少々重いけれども、使ってみると明らかにパワーが違います。今はこれくらいの力に慣れた人も多く、「18Vじゃないと仕事にならんよ」と言う職人さんも結構多いですからね。
例えば硬い木に長いネジを下穴無しで直接締め込んでいく場合や、M16以上の太いボルトを締め付けたい場合には18Vじゃないと力が足りないと感じる可能性があります。

さくさく木材が切れるマルノコ!
マルノコを初めて使うときには「ちょっと怖いなー」と感じるかもしれません。
しかし、木材を切っていくときに、一々ノコギリでギコギコ切ってたら日が暮れてしまいますので、DIYを始めるならぜひマルノコの使い方に慣れて欲しいなと思います。
マルノコを使えば綺麗にまっすぐ切れますし、慣れてくるとだんだんと切るのが気持ちよくなってきます。ただ、どうしても無理だと思ったら、ノコギリでゆっくり切りましょう。
また、マルノコは取り付ける刃のサイズによって切込みの深さが変わってくるのですが、深切りが出来て一般的な「165mm」のものがオススメです。10.8Vの充電式は刃物径が「85mm」と小さすぎて、本当に薄い板しか切ることが出来ません。

綺麗に研磨するなら仕上げサンダー
木の表面をつるつるに仕上げるために仕上げサンダーを使います。
店頭で購入してみると、安い商品は角材でもコンパネでも表面がザラザラで状態の悪いものは多いですし、丸ノコなどで綺麗に切れるといっても切断面は多少ガタついてしまうので、最後は自分で滑らかに仕上げる必要があります。
実際に紙やすりで木材をこすってみると、想像以上に削れてくれないので手作業は大変です。
木材に「防腐剤」や「オイルステイン」など、塗装する前の下地処理として使うときれいな仕上がりになりますし、2度塗りの際にも凸凹をなくすために仕上げサンダーは必須ですね。

金属のバリ取り~切断にディスクグラインダー
ディスクグラインダーは全ての工具の中でも1,2位を争うほど慎重に扱わなければなりませんが、個人的には必須の電動工具です!
例えばパイプなど金属の切断に使ったり、レンガやコンクリートの切断に使用します。他にもワイヤーブラシで金物のサビや塗装を落としたり、切断面のバリ取りに使ったり…。
また、木材の切断は基本的に出来なくとも、サンドペーパーをつければ木材を研磨することも出来るのでかなり便利です。仕上げサンダーをかける前の大まかな削り作業をしたり、仕上げサンダーで出しにくい角のラインを作ることも簡単にできます。
砥石のサイズは一般的な100mmが取り回しが楽で使いやすいのでオススメ。
また、グラインダーには主に高速型と低速型の2種類がありますが、研磨がメインなら回転の速い高速型を選び、コンクリートを切りたいのであれば高負荷に耐えられる低速型を選ぶ必要があるので注意してください。

主婦にも大人気のコードレス掃除機!
作業をしていて出てきたゴミは、コードレス掃除機でササッと吸ってしまいましょう。
実はマキタからもコードレス掃除機が発売されており、元々業務用向けなだけあって吸引力がパワフルだとかなり人気の商品なのです。新幹線での掃除にもマキタのクリーナーが使われていると有名で、ネット通販でもちょくちょく売り切れになってしまうほど!
多くのメーカーから発売されているコードレス掃除機の中で、さらにマキタの良いところは、他の電動工具のバッテリーを使い回しできるということです。
例えばインパクトドライバーをバッテリーセットで購入すれば、掃除機は本体のみの購入でも使えるので費用を安く抑えることが出来ますからね。バッテリーのアンペア数にもよりますが、大体10分~20分は連続で使えるので家庭用としても非常に便利ですよ。
また、「紙パック式」か「フィルター式」の2種類の選び方については、現場でしか使わないならトリガーを引いている間だけ吸い込むフィルター式。家庭で使うならゴミを捨てるときに溢れにくく、スイッチを押したら吸い込み続ける紙パック式を選ぶのがオススメです。
迷ったらパワフルモード付きで金額も安めの「CL107FD」なら間違いありません。
※掃除機の選び方については、別の記事で詳しく書きたいと思います。
あれば超便利なマキタの電動工具!
とりあえずは最低限持っておいた方が良いと思う電動工具についてご紹介しました。
まだまだ面白い工具はたくさんあるのですが、次は “あると便利な電動工具” をいくつか選んで解説したいと思います。逆に持っていないと不便なこともあり、人によっては「いや、これは必須だろ?」と思う人も多いであろう電動工具です!
綺麗に材料が加工出来るスライドマルノコ
マキタ スライドマルノコ アルミベース仕様 LS0613FL
スライド丸ノコがあれば、材料の加工がものすごい簡単になります。
例えば筋交い用に木材を斜め45度にカットしたり、ちょっと太めの角材を正確にカットしたり…。スライドマルノコは刃物径より大きなものも切れるので、ちょっとした大きい板などを角度を変えながら自由な形に加工することが出来ます。
さらに薄めのアルミやステンレスなら、刃を金工用に変えれば比較的安全に切断することも出来ます(メインは木材です)。ちょっと値段が高いので “あれば便利” にしましたが、どちらかと言えば必須の電動工具かもしれません。
塗装剥がしや広い面積に使えるベルトサンダー
ベルトサンダーは広い面積をがっつり削るのに役立ちます。
塗装を剥がしたいときに仕上げサンダーでは中々削れてくれないところを、面積が広く研磨力の強いベルトサンダーならだいぶ楽に削ることが出来ます。他にも材木同士を結合させた際の段差をなくすときなど、荒削り用にベルトサンダーを持っていると作業が捗りますね。
サンダーにはいくつか種類があって悩むかもしれませんが、仕上げサンダーとベルトサンダーの2つがあれば大体の木材研磨はこなせると思います。
穴のくり抜きや曲線の切断にはジグソー
木材の中心に穴をくり抜きたいときに使えるのがジグソー。
少し見た目に凝った芸術作品を作りたいときにはジグソーが活躍してくれます。例えばマルノコには出来ない曲線を描いて切断したり、台の中心に四角い穴やハート型の穴をくり抜いてワンポイントデザインにしてみたり…。
曲線が切れるので、机の角を丸く切ったりすることも出来ますね。また、ジグソーも刃を変えればステンレスやアルミを切ることが可能です。
ジグソーはマルノコなどに比べると安全ですし、切断するパワーもそこまで必要ないため、10.8Vの充電式の方が使いやすいと思います。上下だけでなく前後にも動く「オービタル機能」がついているので楽に切れます。
切断、研磨に便利なマルチツール
実はあまり知られていないけれども、非常に便利なのがマルチツールです。
木材・金属・釘・塩ビの切断、ナイフ刃に変えればゴムやカーペットの切断、ペーパーに付け変えれば木材の研削が出来たり…と本当に何にでも使えて超便利です。ジグソーのような下穴を必要とせずに、自分の好きなところから自由にカット出来ます。
マルチツールはその名の通り色々なところで使えるので、個人的には他の工具よりもかなり使いやすくて好きですね!
お手軽な電動ノコギリ「レシプロソー」
レシプロソーは単純に電動のこぎりと思えばOKです。
使い方はめちゃくちゃ簡単ですが、上手く扱おうと思うと意外に難しいという面白さがあります。木材から金属まで切断出来ますが、刃を材料にあてたときに少し跳ねるので正確さを求めるのは難しい電動工具です。
レシプロソーも10.8Vの充電式が軽くて使いやすいのでおすすめです。
DIYやノコギリ代わりで使うならそこまでパワーが必要ないので、18Vの重たいものにする必要性はあまりないでしょう。刃を変えれば金属なども案外楽に切断出来るので驚きますよ。
ゴミを吹き飛ばすブロワー
掃除機の逆で、強い風を起こす機械がブロワーです。
道路沿いなどで造園屋さんが使っているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?刈った葉をその都度ホウキで掃いていては大変なので、一旦ブロワーでゴミを吹き飛ばして集めてから掃除をするんですよね。
自宅で草刈りをしたとき、庭の落ち葉集めが大変なとき、材料を加工していて大きなゴミがたくさん出たときなど、ブロワーが掃除機の代わりに大活躍してくれます。
ブロワーには以下の3種類がありますが、色々な場所を移動しながら作業をすることが多いので、充電式が一番便利です。
- 電源(AC100V)タイプ
- 充電式タイプ
- エンジンタイプ
しかし、充電式は14.4Vか18Vのタイプしかありませんので、バッテリーを持っていなければ普通にコンセントを刺すタイプが一番手頃ですね。エンジンタイプは外で長時間使い続ける人向けなので、DIYには必要ありません。
静かな充電式の草刈り機
実家の草刈りをするときにメチャクチャ役立つ充電式草刈り機。
充電式は作業中も「キュイイーーン」って言うくらいものすごい静かな動作で、スイッチをONにするだけで楽々と草刈りができます。
エンジンをかけるとやっぱりうるさいので、近所迷惑になっていないか気になりますからね…。さらに言えば燃料を入れる手間も面倒ですし、エンジン関係はちゃんと手入れしてあげないとすぐ壊れてしまいます。
あとは充電式のメリットとして「刃の逆回転が可能」なので、草刈りをしているとどうしても刃物に草が絡みついてしまうところを、逆回転させることで簡単に草を弾き飛ばせるという…。
仕事でやる人には向いていないかなーと思いますが、自宅の草刈りをする分には便利すぎてヤバイです。一回充電式を使うと、もうエンジン草刈機には戻れなくなるかもしれません。
実際に使ってみると、想像しているよりパワーがあって結構ビビります。
マキタの電動工具まとめ
電動工具には一つ一つに細かく分類があって、どれを買うべきか最初は悩んでしまうと思いますので、用途が広くて一般的に使いやすそうなものを紹介してみました。
ちなみに私はコードレスが大好きなので、「14.4V」のバッテリーを好んで使っています。理由としては、『18Vにはあるけど14.4Vにはない』という電動工具がほとんどないことと、18Vだとパワーがありすぎてちょっと持て余してしまうため、少し中途半端な14.4Vにしています(笑)
でも、これから揃える方にオススメするなら18Vですね。
最近は18Vを2つ繋げて36V仕様として使う電動工具が増えてきているので、充電式のハンマードリルやブロワーなどを使っている人は18Vの方が多いのではないでしょうか。特に36Vは園芸向けに多いイメージがあります。
最後にメーカーについてですが、トップクラスの電動工具メーカーと言えば、「マキタ」か「日立工機」です。
実際のところ上記二社の性能差はほとんどないようですが、マキタは個人的に馴染みがあって、実際に使ってみて気に入っています。日本の電動工具シェアもマキタがトップですし、アフターサポートが良く品質が高いと世間の評判も良いですよ。
また、ホームセンター仕様の安いものや、2,3千円のおもちゃのような工具もありますが、すぐ壊れるのであまりおすすめはしません。
ちょっと値段は高くても、やっぱりプロ用は使いやすさが段違いなので、
- 「使いやすいものがいい」
- 「綺麗に作りたい」
- 「素人より一歩先を行きたい」
と思ったらやっぱりマキタかなぁと思っております。
ここで紹介した以外にも「ロボット掃除機」や「コーヒーメーカー」などの変わったものがたくさんあるので、店頭やカタログを見ていると色々欲しくなってくるかもしれませんね!