「サンダーが欲しい」
と、言われたときにパッと思い浮かぶものは何でしょうか?
電動工具を使用する職業に就いている人の多くは「ディスクグラインダー」を探すことでしょう。しかし、それならサンダーなんて呼ばずに最初から「グラインダーが欲しい」って言えばいいじゃんって感じですよねー。
特に詳しくない方だと、わざわざ言葉を使い分ける必要があるのか、それとも何か違いがあるのかと気になるのではないかと思います。今回はディスクグラインダーとサンダーの違いについて解説します。
ディスクグラインダーとサンダーの違いとは
まず始めにディスクグラインダーとは、円盤型の砥石を高速回転させる電動工具のことです。使用用途はご存じの通り、木材や金属の研磨だったり石材やコンクリートを切断したりと、多くの場面で必須の電動工具ですね。
じゃあサンダーは…?と言うと、やはりディスクグラインダーのことを指す場合が多いです。
しかし、どちらかと言えばサンダーという呼称には研削研磨をするためのものという印象が強いのです。実際に「◯◯サンダー」や「××サンダー」といった、名前にサンダーが付く電動工具のほとんどが切断用ではなく研磨用の工具になります。
グラインダーをサンダーと呼ぶ理由
円盤砥石を取り付ける電動工具の正式名称は「ディスクグラインダー」で間違いありませんが、なぜか昔からディスクグラインダーのことをサンダーと呼ぶ人は多いのです。
ではなぜディスクグラインダーの通称が「サンダー」なのでしょうか?
その理由が少し気になったので調べてみたところ、グラインダーがサンダーと呼ばれるようになった原因はいくつか挙げられるようです。
- 研磨中に飛び散る火花が雷(サンダー)のように見えるから
- サンドペーパーを使って研磨するから
- サンディング(やすりをかけること)をする機械だから
この中でも「サンディングをする機械だから」という理由が有力のようです。稀に「ディスクサンダー」「ベビーサンダー」と言う人もいるようですが、どちらも通称の中で使い分けているだけで正式名称ではありません。
ちなみにこのような通称を使う人の中では、
- ディスクサンダー=サンドペーパーが付いたグラインダー
- ベビーサンダー=研削砥石のついたグラインダー
と呼んでいるように感じますね。どちらも明確な定義付けがなく、正しく使い分けされているわけではないので本当のところはわかりませんが…。

サンダー=ディスクグラインダーではない
ところで、サンダーにはいくつも種類があります。
- ディスクサンダー(円盤)
- ベルトサンダー(ベルト型)
- 仕上げサンダー(四角)
- ランダムオービットサンダー(丸型)
- サンダポリッシャ
ベルト型のサンドペーパーが付いたタイプ、円盤型の紙が小刻みに振動するタイプ、三角形の紙が振動するタイプなど様々です。このラインナップを見て分かる通り、研磨することがメインのものばかりで切断は出来ないと言っても構いません。
また、先程「ディスクサンダー」が通称と言いましたが、ディスクサンダーという名前の商品もしっかりと存在していますね。家具職人や大工のような木材仕事がメインの人はこれらの「サンダー」をちゃんと使い分けています。
つまり、サンダー=ディスクグラインダーというわけではないということです。
それぞれのサンダーの特性の違いを把握している人にとっては、サンダーと言われてもディスクグラインダーのことだとパッと出てこない可能性すらあるんですね。
さいごに
グラインダーとサンダーの違いについてお分かり頂けましたでしょうか。
私は仕事でもディスクグラインダー以外は使う機会がほとんどありませんが、やっぱり木材の表面を綺麗にするなら仕上げサンダーです。
例えばホームセンターで購入した角材も、安いものならささくれがあったりボソボソだったりします。長いものを手でヤスるのも大変ですし、サンドペーパーを付けたグラインダーで削っても表面がデコボコになってしまいますからね…。(経験済み)
木材を削りたい場合は「ディスクグラインダー」ではなく、用途に合った「サンダー」を選ぶようにしましょう!