木材などに部材を固定する際に使う「ねじ」には色々な呼び方があります。
小ねじ、木ねじ、ビス、ボルト…。どれも似たようなものに感じますが、それぞれの意味の違いをしっかりと理解していない方も多いのではないでしょうか。
人によって使い方も微妙に違うため、相手に言われた言葉だけで要求を満たすことは難しいかもしれませんが、一般的に多く使われる言葉の意味について解説します。
ネジとビスとボルトの違い
Wikipediaにはねじの意味が以下のように書いてあります。
ねじ(螺子、捻子、捩子、螺旋、英: screw)は、円筒や円錐の面に沿って螺旋状の溝を設けた固着具。主として別個の部材の締結に用いられるが、回転運動と直線運動との変換などにも用いられる。
何やら難しいことを書いてありますが、ようするに「ねじ=ビス」「ねじ=ボルト」ということです。
ビスとボルトの違いとは?
ねじは多くの意味を持ちますが、ビスとボルトの違いはこのように使い分けます。
- ビス…先端が尖っていて、それ単体で締め付けられるネジのこと
- ボルト…先端が尖っておらず、固定するにはナットorネジ穴加工が必要なネジ
一般的に「ビスをくれ」と言われたら、先端が尖っている「木ねじ」のことを指します。次に「ボルトをくれ」と言われたら先端の尖っていないネジのことを指しています。そして「ネジをくれ」と言われたら「小ねじ」のことを指す場合が多いです。
実際にはこのルールに当てはまらないものも多く存在しますが、そういう場合はネジ・ビス・ボルトの前に必ず言葉が付くので心配いりません。
- アルミサッシビス…先端がねじ切っていないミリネジ。
- コーチボルト…頭がナットタイプの木ねじ。比較的大きなものを固定する。
ネジの種類はかなり多い!名称を使い分ける!
「タッピングネジとかテクスネジとか言われても訳分からん」
…という方も多いかと思います。ネジには多くの種類があるので、今回はよく使われるメジャーなネジについて解説します。
対する「小ねじ」は一般的に小さいボルトのことを指します。「ナベ小ねじ」や「皿小ねじ」と言った呼び方をされ、ネジの径は2mm~10mm、長さは4mm~60mm程度の小さなものになります。
このように同じネジでも種類は様々です。
ビスとボルトの違いをあえてまとめるならば、ビスは先端がキリのようになっている木ネジ、ボルトはナット(雌ネジ)と組み合わせて使用するネジといったところでしょう。
まとめ
ネジとビスとボルトについて解説してみましたがいかがでしょうか。
ネジの種類は他にも、鉄板にも穴をあけられる「テクスビス」。先端に刃と羽根がついており、木材と鉄板の同時に穴をあけられる「リーマーピアスビス」。コンクリートにも直接部材を固定出来る「コンクリートビス」など…例をあげればキリがありません。
言葉の意味による明確な区分けは難しいので、わざわざ名称を覚えなくてもどのような利用目的かを確認して、それにあったビスやボルトを選ぶことが出来れば充分なのです。