コーキング剤の種類の違いとは?変性シリコンとウレタンコークは塗装が必要か

気密性や防水性能を保つために隙間に充填されるゴムのようなものをコーキング、その防水工事のことをシーリングといいます。

皆さんの自宅にも必ずやってあるはずです。例えばお風呂の浴槽の縁や玄関などサッシの枠、他にも壁やタイルの目地などそこら中にコーキングが施工されています。このコーキングは専用のコーキングガンを使ってぶちゅーっと押し出すように施工するもので、綺麗に仕上げるためにはかなりの技術が必要になります。

で、実はこの「コーキング剤」には様々な種類があることはご存じでしょうか?

たくさん種類があるということは、用途によって材料を使い分ける必要があるということなのですが…あまり気にしていない職人さんも意外と多いものです。

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コーキング剤の違いとは?

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「防水のためにとりあえずコーキング!」

という考えは間違いではないのですが、コーキング剤によっては使用すべきではない場所があります。というのも、コーキングは主に以下の4種類があるからです。

  • シリコンコーク
  • 変成シリコン
  • ウレタンコーク
  • アクリルコーク

この4つのうち「変成シリコン」は耐候性がそこそこ、塗装もできて汚染しにくいため、どこに使用しても問題は比較的起こりにくいので安心です。

しかし、コーキング剤によって弾力性や乾く速度といった性質が異なり、人によっては「施工しやすいから」という理由でアクリルコークばかり使う人もいます(大丈夫かな?と思いますが…)。個人的に防水工事を専門で行っている業者の方は、変成シリコンの購入率が高い印象がありますね。

コーキング剤のそれぞれの特徴について解説します。

シリコンコークの特徴

コーキング剤の中でもっともメジャーなのが「シリコンコーク」と言えるでしょう。

価格はとても安く、耐久性・耐候性・耐熱性・耐水性のどれもが非常に優れているため、屋内屋外問わず様々な場所で使用できるコーキング剤です。

しかし、上から塗装をしてもすぐに塗料がはがれてしまうため、後から塗装する必要があるような外壁には使用しません。そのため主に仕上げとして使い、カラーの種類は幅広いので用途は非常に多岐にわたります。

ちなみに建築現場では上から塗装が出来ないことを知らずにシリコンコークで建築屋が施工してしまい、後から塗装屋が泣くことは少なくないようです(笑)

使用用途例

  • アルミサッシ
  • ガラス
  • 風呂場・トイレ(陶磁器・大理石等)
  • 塗装が必要のない目地(タイル・サイディング・パネル等)

変成シリコンの特徴

変成シリコンは上から塗装が可能で、カラーもシリコンコークと同様に多くの種類があり、塗装をしなくても十分な耐久性があるコーキング剤です。

とても優秀なコーキング剤ではありますが、変成シリコンはシリコンコークやウレタンコークに比べて密着性や耐久性が少々低いとされる上に値段が高いので、他のコーキング剤でもいい場所なのに意味もなく使うということは少ないでしょう。

例えば、施工後のシールがむき出しになる新築の外壁や、後から塗装する可能性がある屋外などに多く使われます。他にもクラックの補修や内装などにも使えますね。

ただ、常に濡れていたり湿気が多くなりがちな水回りなどは耐水性に優れるシリコンコーク(防カビ)の方がオススメです。

使用用途例

  • 内装、外装目地全般(サイディング、パネル等)
  • 風呂場・トイレなど水回りのシール
  • コンクリートのひび割れ補修
  • 鉄板、鋼板、トタンなどの継ぎ目

ウレタンコークの特徴

ウレタンコークは外壁の塗替えのときに使われることが多いです。

硬化するとゴムのような弾力性があるため耐久性が高く、コンクリートのひびわれ補修などにも使用します。また変成シリコンに比べて価格が安く、材料との密着性や弾力性も高いというメリットがありますが、紫外線に弱いので必ず上から塗装する必要があります。

塗装については変成シリコンもウレタンコークも、塗装汚染しにくい「ノンブリードタイプ」というものがあるのでせっかく塗装するならそちらを選ぶ方がイイですね。

使用用途例(塗装必須)

  • コンクリートの目地
  • ALC、スレート、金属の目地
  • コンクリートなどのひび割れ補修

アクリルコークの特徴

アクリルコークは水性系で作業がしやすいコーキング剤です。

湿った場所でも施工できますが、硬化したときに肉痩せしやすく耐久性が低いのが難点です。太陽が当たる場所では大体10年もすればひび割れてきてしまうと言われるほどで、リフォームのときにあえて使う人はほとんどいません。

またこちらも塗装が可能で、ノンブリードタイプなら汚染しにくくなっていますね。

使用用途例

  • ALCパネル間目地
  • 合板、下地板の目地
  • クロス、内装目地
  • モルタルのクラック補修

コーキング剤の種類の違いまとめ

  • シリコンコーク…耐候性・耐水性・耐久性に優れる。塗装は出来ない。安価。
  • 変成シリコン…少々劣るが耐候性・耐水性・耐久性に優れる。塗装が可能。
  • ウレタンコーク…耐久性に優れる。耐候性が悪いため、塗装が必須。
  • アクリルコーク…水性系で作業がしやすい。耐久性が他より劣る。

以上が主要なコーキング剤の違いについてです。コーキングは場所によって使い分ける必要がある!ということなのでした。

塗装屋さんや板金屋さんで知らない人はほぼ100%いないと思いますが、これらコーキングの特徴について知らない職人さんも結構多いんです。ふらっと買い物していても「なんでこんなに種類が多いんだ?」と、別に疑問に思わないのでしょう。

完全素人さんがDIYで使うならシリコンコークと変成シリコンしかほぼ必要ないので、あまり気にする必要はないかもしれませんね。特に水回りの場合は「防カビ剤入り」、塗装をする場所には「ノンブリードタイプ」を使うとより良いかと思います。

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